沖縄県地域医療支援センター

大事な時期である初期研修の地が、故郷・沖縄でよかった!

INTERVIEW
那覇市立病院
初期研修医
川木詠美先生
Emi Kawaki
出身地:沖縄県
出身大学:琉球大学(2015年卒)
現在、初期研修1年目を終え、引き続き内科を中心にローテーション中。
Hospital Data
地方独立行政法人
那覇市立病院

〒902-8511
沖縄県那覇市古島2丁目31番地1
TEL:098-884-5111
FAX:098-885-9596
地域研修中の医師から聞く外から見た沖縄の良さを知る

「この一年間、とても充実していました」と言うのは、現在は8つ目のローテーションで糖尿病内分泌内科を回っている川木先生。琉球大学を卒業後、すでに地元・沖縄で働き続けることを決めていたという。

「沖縄は初期研修の場として全国的に人気。幸いにも沖縄で生まれ育ったので、外に出ることなく魅力的な環境にいるわけですから、学生時代から県内で探すことを決めていました」

将来的に小児科医を目指していることもあり、那覇市立病院を選んだという。

「内科を中心としたローテーションで、ほとんどすべての科を網羅できます。もちろん外科も十分な研修を受けられますし、救急も県内有数の搬入数。小児科の症例数も多く、何より学生時代に見学した際の雰囲気が決め手になりました」

医師同士のつながりはもちろん、看護師や栄養士、技師などに気軽に相談できる環境で、看護師による人工呼吸器の勉強会や検査技師によるエコー合宿に参加できるなど、病院全体から”研修医を育てよう”という想いが伝わるという。

「地域医療研修で他県から来た初期研修医からも『1年目から経験を積んでるね』『自分たちでマネジメントから考えて、よくやっているね』などと褒めてもらえます」

暖かさや海の青さ、食事やお酒の美味しさなど、沖縄を褒められる機会は多くあるが、沖縄の研修、そして自分の病院の研修を褒められることが一番嬉しいそうだ。

ホームであり、いつも温かな場所ここ沖縄で、一生働いていく。

座右の銘
押して駄目なら引いてみろ

父親が地元で小児科を開業していたという川木先生。

「自分が中学1年生で、将来の夢を考える時期に差しかかった頃、父が小児科を開業しました。故郷で開業にあたる父の想いや沖縄の子どもたちへの愛情を知る良い機会になりました。人として必要とされている父が格好良く見えましたね」

父の志を受け継ぎ、自分も実際に働くようになると……、そこには、若手ならではの葛藤も多いのだとか。

「患者さんと過ごすうち、その人の背景などの疾患だけではない部分が見えてくることに面白さも喜びも感じています。なるべく長く患者さんと接したいと思う反面、一日の仕事量をこなすことも大切で……。先輩医師に相談し、トライ&エラーを繰り返しながら奮闘中です」

また、病状を告知する時間を初めて経験し、この仕事の重みも実感したという。

「肝臓にエコーを当てると腫瘍があり、検査を進めるとすでに転移もあった。先輩と病状を患者さんにお話しし、その後『この病気と闘っていきます。先生たちにお世話になります』と仰ってくださったときは、涙が止まりませんでした」

気丈に、そして相手のことを思いやり、医師と患者が関係を築いていくことの重要性を目の当たりに。尊敬する指導医に「初期研修医は、知識を身に付ける前にベッドサイドでいかに患者さんのことを把握できるかが重要だ」と言われたことを思い返したという。

「指導医の愛情も強いし、患者さんも本当に優しい。『休日まで来てくれてありがとうね』、『夜遅くまでご苦労さま』なんて声をかけていただくと、温かい私の”ホーム”だと感じます」

オフの日はリゾートでリフレッシュしたり、1・2 年の研修医合同でバーベキューにでかけたりして楽しんでいます!
写真右上:与那国島の風景
写真左上:プール付きのリゾート
写真左下:バーベキュー

笑顔溢れるおじいとおばあを診るうちに、小児科の子どもだけでなく、もっと多くの年代を診たいという気持ちも出てきたという川木先生。

「一つ心に決めているのは、何科の医師になるかではなく、沖縄の人々の役に立てる医師になりたい、ということ」

自然とそう思わされる環境で働けている、と言う。

「大学時代の教授が仰った『初期研修先選びは結婚相手を選ぶことと同じくらい大事』という言葉が、今では少し分かる気がします」